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コラム

COLUMN

「ててとて旅行舎」を運営するTry Angleでは、医療的ケア児とその家族が旅行や外出をより楽しめるよう、サポート方法や現場の工夫を学ぶための勉強会を定期開催しています。

2024年12月5日、第2回 医療的ケア児と家族の旅行・外出支援に関する勉強会 「星つむぐ家ができるまで」を開催。一般社団法人 星つむぎの村の高橋真理子さんと跡部浩一さんをゲストにお迎えし、レスパイトハウス「星つむぐ家」について、建設に至った過程や想いを伺いました。

また、「星つむぐ家」の中を中継にてご案内いただきながら、特に医療的ケア児のご家族の声を反映して設計された過程をお話いただきました。

「星つむぐ家」の設立に至るまで

一般社団法人 星つむぎの村は、本物の星空を見るのが難しい方たちに星空を届けるために、病院や支援学校や、難病児、医療的ケア児、そのご家族が関わってるような団体、施設に出向いて出張プラネタリウムなどを主に行っています。

まずは高橋さんから、星つむぐ家の設立にいたるまでのお話を伺いました。

活動を通して、医療的ケアが必要な方々にとって、出かけることが いかに社会の側に障害があるのかを感じ、そのような中で「おいで」と言える場所を作りたいと、構想を練ってこられたそうです。


「星つむぐ家」の設備について

設備についても、メンバーや当事者の方と一緒にミーティングを重ねたということで、今回は、跡部さんに中継にて「星つむぐ家」の中をご案内いただきました。

玄関までのスロープや、ドアの開口部の広さ等、車椅子やバギーでの移動に配慮されています。また室内にある小上がりの高さは、議論の上バギーから抱っこして下ろす時を想定されて少し高めに設計されているそうです。

利用された方に好評だった設備についても伺いました。

キッチンカウンターの高さは車椅子のまま入れる高さになっています。実際に電動車椅子の方が水のレバーに手が届くと大喜びだったそうです。カウンター上の窓は車椅子からちょうど良い目線になり、山並みや朝日が見えると人気の窓です。

洗面台も、車椅子が入れるようになっています。一般的な洗面台の鏡は、車椅子の人にとっては頭から上しか見えないということで、できるだけ下につけてもらったそうです。


脱衣所には折りたたみのシャワーベッドが置いてありました。キャスターがついているので、部屋の中で服を脱がせて、シャワーベッドに乗せてお風呂に入れることができ、こちらもとても好評とのこと。

また、押し入れの布団を全て取り出すと、中には窓やコンセントがあり、隠れ家になる様に作られています。これは、精神疾患をお持ちの方に意見をもらって作ったそうです。

その他、ポータブルバッテリーや発電機の備えだったり、医療器具を乗せることのできるワゴンや点滴棒もあります。


最後に、ウッドデッキのご紹介をいただきました。広々としたウッドデッキで、玄関からスロープで繋がっています。中継のモニター越しでしたが、明るく光る星を見ることができました。

参加者の感想

アンケートでは「星つむぎの村さんの家の設立に対する思い、バリアフリーの様子、バッテリー等の物品、民泊という枠で作られれたということ等、具体的に教えていただけてありがたかった」「皆様がさまざまな思いや意見を出し合い、それをどう実現するかを深く考える貴重な時間となった」など、嬉しい声が寄せられました。

今後の予定

勉強会では、医療的ケア児者の旅行や外出に関する情報を、業種や所属を超えて共有を行っていただける「医療的ケア児の旅行支援ネットワーク」についてご案内しています。

今後の勉強会開催のお知らせは、ててとて旅行舎ホームページの「イベント」欄に掲載しています。
ぜひ参加をご検討ください!

https://tetetote-travel.jp/event


※本勉強会は、「赤い羽根 ポスト・コロナ社会に向けた福祉活動応援キャンペーン 重症児等とその家族に対する支援活動応援助成」を受けて実施しています。キャンペーンにご寄付をくださった皆さまへ心から御礼申し上げます。

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