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レポート

REPORT

はじめに

ー医療的ケアがあっても旅行や外出を楽しんでほしい!

そんな想いをお持ちの観光事業者の皆さまに、ぜひ最初に読んでいただきたい内容が本記事です。
医療的ケア児について知っていただくことで、「どのような場面でどのような準備やサポートができそう?」「ご家族ともお互い相談できるとよさそう!」などの具体的なイメージを持っていただけるとうれしいです。

医療的ケア児ってどんな子ども?

日常生活を送る上で医療的なケアと医療機器を必要とする子どもたちのことです。
医療的ケア児は増加傾向にあり、令和3年時点で全国で約2万人いると推計され、平成18年からの15年間でおよそ2倍強となっています。(厚生労働省の資料より)

<具体的に必要なケア>

  • 気管切開による日常的な痰の吸引
  • 人工呼吸器の装着
  • 胃や腸などからの経管栄養 など

これらのケアは医療的ケア児が生きる上で不可欠なもので、ケアの内容はそれぞれの疾病や病状に応じて異なります。
また、気温や気圧による体調変化が起きやすく、寒暖差や台風の接近など気象状況の変化にも影響を受けることがあります。

子どもたちの個性は十人十色

<ご家族の声>
お出かけ先でも医療的ケアのためのスペースや時間が必要になります。
持ち運ぶグッズや医療機器もたくさんの量があるので、それだけで外出がおっくうになってしまうことも…。
それでもお出かけしたい!日常では味わえない体験を一緒にしたり、お友達と交流したり。
色んな形の「特別」があることへの理解や、協力してくれる人や場所が増えて欲しいです。

子ども用車いすはベビーカーや大人用車いすとどう違うの?

自立歩行の難しい子どもたちは、子ども用の車いすを利用して移動します 。
また、小さい子ども用の車いすは「バギー」と呼ばれることもあります。

<子ども用車いすの特徴>

  • 姿勢を保持するためのヘッドレストや、胸のあたりを固定するためのベルト、フットレストなどがあり、座面の下には医療機器を載せるための荷物置きがある
  • ベビーカーや大人用の車いすよりも、幅や高さがあり、折りたたむことが困難
  • 子どもたち一人ひとりの成長に合わせて随時カスタマイズされるため、サイズや仕様はそれぞれに異なる

車いす自体の重量+子どもの体重+医療機器の重量を合わせると、1歳児でも、総重量は10kgを超えます。
大人一人で持ち上げることは難しいため、段差がある場所ではスロープの設置や介助が必要です。

子どもたち一人ひとりの個性に合った車いす

子どもが乗っていることでベビーカーと間違えられることもある子ども用車いす。
大人用車いすと同様の役目があることを示すために「子ども用車いすマーク」もつくられており、使用されている方もいます。

「こども車いす」マークを使用されている様子


また、車の乗り降りの際にも十分なスペースが必要になるため、駐車場にある「車いす専用スペース」は、医療的ケア児も同様に利用することがあります。

車いすの乗り降りにスロープを使うことも

まとめ

いかがでしたか?
「医療的ケア児」はご覧いただいたとおり、子どもたちそれぞれに十人十色の個性を持っています。
それぞれの子ども・ご家族にとって必要な準備やサポートは異なるため、事前に施設の詳細が分かる情報を掲載しておいたり、直接相談ができると安心して旅行や外出の一歩を踏み出すことができます。

旅行や外出にまつわる具体的な内容は、シーン別の記事も掲載しています。
ぜひ他の記事もあわせてご覧になってみてください!

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