はじめに
ー 医療的ケア児との外出や旅行の第一歩がなかなか踏み出せない
そんな声が、まだまだ多くのご家族から聞こえてきます。
だからこそ、医療的ケア児の旅行と、宿泊・観光事業者の受け入れの体験は、双方にとって貴重な学びの経験です。
お互いが情報を共有しながら学び合うことで、これから旅を楽しもうとする方へのエールにも繋がっていくといいですよね。
本記事では、医療的ケア児のご家族/宿泊・観光事業者それぞれの視点で、相互の情報提供と次に繋げる振り返りまでのポイントをご紹介していきます。
おでかけ情報提供
<医療的ケア児&ご家族>
旅先で行ってみたいスポットは、あらかじめバリアフリー駐車場の有無などを調べておくと安心です。
宿にも相談しておくと、宿側から提案をもらえることもあるかもしれません。
また、バリアフリーアクセスの詳細については宿が詳しく情報を持っていない場合もあります。宿側に情報提供しておくと、ほかのお客様のご案内の際にも役立つので、お伝えしてみるのもよいでしょう。
<宿泊・観光事業者>
近郊に全天候型の遊びスポットがあれば、ぜひ紹介しましょう。
きょうだい児がいる場合は、きょうだい児が楽しめそうなスポットも喜ばれます。
また、新幹線や飛行機でいらしたご家族には、観光時の移動にお困りごとがあるかもしれません。福祉車両のレンタカーや介護タクシーの情報を調べてご案内できるとよいでしょう。
フィードバック
<医療的ケア児&ご家族>
宿や観光施設を利用して感じたことを、アンケートなどを通じてお伝えしましょう。
利用しやすかった点や安心できた対応などよいところだけでなく、次の人が旅行しやすくなるための提案もあると良いでしょう。
また、今回での気づきは、ぜひ次の旅行へのチャレンジで活かしてみるとよいでしょう。皆さんが旅行をするほど、旅先の宿やまちが変化していくきっかけに繋がっていきます!
<宿泊・観光事業者>
医療的ケア児のご家族からアンケートを積極的に求め、良い点・改善点を振り返ってみましょう。
また、周辺観光地のバリアフリーアクセス情報なども医療的ケア児のご家族からヒアリングをしてみると、これまでとは違った視点での観光案内ができるようになります。
次回ほかのお客様を迎えるときに備えて、今回の学びをスタッフ間で共有し合っておくことも大切です。
まとめ
いかがでしたか?
お互いを知ろうとすること、コミュニケーションを取り合うこと、旅を楽しみたい・楽しんでもらいたいと思うことに、医療的ケアの有無は関わりありません。
ワクワクする旅の第一歩が、また次の旅を楽しむ誰かにも繋がっていくように。
医療的ケア児のご家族、宿泊・観光事業者の皆さん、それぞれの視点から活発に情報交換されていくことが、「誰もが外出・旅行のしやすい社会の実現」には必要です。
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