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レポート

REPORT

はじめに

医療的ケア児とそのご家族にとって、旅行前の下調べはとっても重要。
ー 移動中に電源を取れる場所はあるかな?
ー 観光先は段差が多そうだけど、スロープなど迂回できる道はあるかな?
ケアのための荷造りも含めると大荷物になりがちなことも、多くのご家族との試泊体験を通して実感してきました。

旅行は非日常の体験ができるせっかくの機会。
医療的ケア児だけでなくご家族にとっても、移動や観光での疲れが少しでもほぐれるような宿選びができるといいですよね。

本記事では、宿を予約する医療的ケア児のご家族/宿泊事業者それぞれの視点で、おさえておきたいポイントをご紹介していきます。

お部屋について

<医療的ケア児&ご家族>
様々な宿泊予約サイトでは宿泊者の撮影した画像や口コミなどからも情報を得ることができますが、おすすめしたいのは「各宿の公式ホームページ」。
公式ページのほうが最新かつよりわかりやすい情報を伝えていることが多いので、ぜひ参考にしてみるとよいでしょう。

子ども用車いすごと入れるお部屋なのか、靴を脱ぐ必要があるのか、広さはどれくらいなのか、コンセントはどこに何個あるのかなど、宿泊するうえで気になることがあれば宿泊施設に問い合わせてみましょう。

<宿泊事業者>
間取り、コンセントの位置、廊下や室内の通路幅など、予約検討の時点から医療的ケア児のご家族が情報を得られるよう、図面や動画を公式ホームページに掲載しておくとよいでしょう。

試泊での一コマ。固定家具の配置によっては、部屋の中で子ども用車いすの旋回ができないケースなどもありそう

予約時の確認ポイントについて

<医療的ケア児&ご家族>
食事、就寝環境、駐車スペースなど、気になるポイントについては宿泊施設の方と対話をしながら進めていきましょう。

宿泊業者にとっては、初めて聞かれる質問もあるかもしれません。
こちらの質問はまとめてお伝えし、折り返し宿からの回答を待つなど、お互いに負担がないやり取り方法も相談できるとよいでしょう。

<宿泊事業者>
医療的ケア児にどのようなケアや医療機器が必要かはこちらの記事にもある通り、十人十色です。
そのため、宿のホームページには載せきれないようなお問い合わせをいただくことも想定しておけるとよいでしょう。

心苦しさがあるかもしれませんが、設備上対応が難しい場合にはぜひお伝えください。
ご家族と対話する中で、工夫して乗り越えられるケースもあるかもしれません。
また、お互いにやり取りの負担がないよう、電話で対応しやすい時間帯などをあらかじめ伝え合っておけるとよいでしょう。

試泊での一コマ。医療的ケア児のご家族のお話に宿泊事業者さんが耳を傾けています

アクセス方法について

<医療的ケア児&ご家族>
予約をする際に、宿までのアクセス方法を伝えておきましょう。
アクセス方法によっては宿だけでなく交通機関の情報確認もしておくとよいでしょう。

  • 車の場合
    • 宿の駐車スペースについて、エントランスから駐車場までの距離や屋根の有無、車いす専用の駐車スペースがあるかあらかじめ確認をしておくと安心です。
  • 飛行機の場合
    • 飛行機の場合は航空会社によって持ち込める医療機器などが違います。各航空会社に確認をしておきましょう。
  • 新幹線の場合
    • 充電が必要な医療機器等を利用されている場合は、コンセントの位置に注意しておきましょう。席を予約する際に、新幹線車内の多目的室が利用できるかを確認することもおすすめです。

<宿泊事業者>
宿までどのような交通手段でいらっしゃるか、アクセス方法を確認しましょう。

車でお越しになる場合は、宿泊施設と駐車場までの距離、雨にぬれずに乗り降りが可能かどうか(乗り付け可能か)、車いす専用の駐車スペースがあるか(後ろからの乗り降りが可能か)も伝えておくとご家族は安心でしょう。

車以外の場合は、最寄り駅などからのアクセスについて、介護タクシーの情報などをまとめておき、予約者の方に送ってあげると喜ばれるでしょう。

試泊の一コマ。屋根があると雨でも濡れずに医療的ケア児の乗り降りができるので安心です。

まとめ

いかがでしたか?
ご家族の視点では、宿の予約だけでたくさんの情報収集が必要なことがわかりますね。
宿泊事業者の皆さまには、ぜひ宿泊される医療的ケア児とご家族が「受け入れてもらえている」と感じられる対話を心がけていただけるとうれしいです。
ワクワクする旅の第一歩を、ぜひサポートしてください。

旅行や外出にまつわる具体的な内容は、シーン別の記事も掲載しています。
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