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レポート

REPORT

はじめに

医療的ケア児とその家族は、医療機器やケア用品などで荷物の量が多くなりがち。
きょうだい児がいる場合には、更に大荷物になってしまうこともあります。
なるべく事前に送ったり現地調達するなど、荷物を減らす工夫をして移動時の負担を少しでも軽くしておきたいですよね。

私たちも試泊の体験を通して、ご家族の工夫例や、宿の協力を得られそうなポイントも見えてきました。

本記事では、医療的ケア児のご家族/宿泊事業者それぞれの視点で、荷造りするときにおさえておきたいポイントをご紹介していきます。

試泊での一コマ。お子さん1人+大人1人の一泊で、テーブルに載せきれない量

医療機器について

<医療的ケア児&ご家族>
旅行先に運搬するとなると、負担が大きい酸素濃縮器や酸素ボンベ。
利用される場合には、旅行先での手配が可能なこともありますので事前に医療機器メーカーに相談してみましょう。

また、医療機器や使う備品などの中には、宿泊施設の方には使ったことがないもの、なじみがないものも多々あります。
宿側に受け入れや保管をお願いする場合には「どのような用途・場面で使用するか」、「大きさはどれくらいか」など、わかる範囲でお伝えしましょう。

<宿泊事業者>
宿泊者が酸素濃縮器、酸素ボンベなどを地域の医療機器メーカーからレンタルする場合には「納品日」を確認しておきましょう。
メーカーはほとんどが平日営業のため、土日祝日チェックインの場合には直前の平日に納品となることが多く、レンタル品の回収についても、チェックアウト日直後の平日での対応となります。
スムーズに受け入れと回収の対応ができるよう、フロント担当者と情報共有をしておきましょう。

また、酸素濃縮器やボンベについての取り扱いは宿泊者が心得ていますので、安心してください。
酸素ボンベは吹き出し口に火気がなければ怖いものではありません。メーカーの方の説明を聞き、宿泊者にお渡しするまで適切な場所で保管をしてください。

参考:酸素濃縮器・吸引器・カフアシスト・酸素ボンベなどの医療機器

持参品・貸し出し品について

<医療的ケア児&ご家族>
消耗品は現地で調達できる店舗があったり、宿が備品として準備できるものもあるかもしれません。
もし持参するか悩むものがあれば、事前に宿泊施設に相談してみましょう。
また、屋内施設など靴を脱ぐ場所に訪れる場合には、車いすのタイヤを拭くための雑巾・ウェットティッシュ、車輪カバーがあれば持参するとよいでしょう。

<宿泊事業者>
医療的ケア児一人ひとりの個性によって必要な備品は異なりますが、宿側で下記のものを用意できるとよいでしょう。

  • タオル(多め、または使い放題)
  • ベビー用品(哺乳瓶消毒剤、おしりふき、食事エプロン、ウェットティッシュなど)
  • 電源タップ(200Vの三口コンセント対応のもの)
  • クッション、まくら
  • 保冷剤や氷枕
  • ミキサー
  • ゴルフ用など大きめの傘の貸し出し

また、下記のような情報提供も必要に応じて対応しましょう。

  • 宿泊施設での洗濯の可否や、乾燥機の有無
  • 近隣のドラックストアの場所や営業時間
試泊での一コマ。持ち込まれたミキサーで食事をペースト状にされていました
試泊会でも小雨が降りました。車いすを押している人は手がふさがって傘をさせないため、大きめの傘があると便利です

荷物配送について

それでもやっぱり大荷物!そんな時には、事前に宿まで荷物を送るのも一つの方法です。

<医療的ケア児&ご家族>
往路から荷物を送る場合は、はじめに往復伝票で送ると割引適用となり便利です。
荷物の到着日や時間帯は宿側にもあらかじめ伝えておきましょう。

<宿泊事業者>
旅先でのお土産購入などで荷物が増えてしまうことはよくあること。
往路には荷物の郵送をされていない場合にも、自宅まで荷物を送れるよう、宅配便の手配などのご案内があるとよいでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
宿の予約を決めたあとにも、旅慣れないうちは宿側と相談したいことが出てきそうですね。
宿泊事業者の皆さまには、ぜひ宿泊される医療的ケア児とご家族が「受け入れてもらえている」と感じられる対話を心がけていただけるとうれしいです。
ワクワクする旅の第一歩を、ぜひサポートしてください。

旅行や外出にまつわる具体的な内容は、シーン別の記事も掲載しています。
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