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コラム

COLUMN

2025年2月26日、先輩家族のリアルな「旅行体験談を聞ける会」を開催しました。

ゲストは、福井県在住の坪内博美さん。

医療的ケアが必要な15歳の双子の息子さんを育てながら、「障害に関わらず好きなことにチャレンジする」ことを大切にパワフルに活動されています。

1. 坪内さんの旅行体験談

今まで行った場所の中から、家族3世代で行った温泉旅行と、軽井沢への旅行体験談について伺いました。

石川県・山代温泉への温泉旅行

当初、いくつかの旅館に電話で相談しましたが、医療的ケアの必要な宿泊客を受け入れた経験がないことを理由に、断られることもあったそうです。

しかし、「みどりの宿 萬松閣」さんに問い合わせたところ”皆さまの大切な時間が ホッと安らぐ時間となるよう 精一杯お迎えさせていただきます”との温かいメッセージをもらい、宿泊を決めました。

旅のアクシデントも工夫で乗り越える!

現地で息子さんのバギーを一台忘れるというアクシデントが起きましたが、家族やスタッフの方のアイディアで切り抜けたそうです!

ただバリアフリーのお部屋を提供されるだけではなく、お部屋のアクセス、お風呂や食事の都合等、個々の状態や求めていることに合わせて、納得のいくプランをコーディネートしてくれました。

翌日の観光でも、ベビーベッドでのおむつ替えを工夫させてくれたりと、現場のホスピタリティに助けられたそうです。

軽井沢でのペンション滞在

オーナー夫妻やスタッフの全面的なサポートを受けた軽井沢への旅について、実はオーナーの方は福祉施設での勤務経験があったそうです。坪内さんはそれを知らずに利用されたそうですが、このように「行ってみたらそんな出会いがあった!」というミラクルが旅の醍醐味だと話してくださいました。

軽井沢のペンションでは、「ミキサーを貸してあげるからミキサー食にしたらどう?」と提案をもらい、息子さんも一緒に食事を楽しんだそう。

2.出会い・繋がり・チャレンジと共に生きること

もともと旅が好きだった坪内さん、人との繋がりや挑戦する面白さなど、子育てから学んだ多くのことも旅に繋がっている!と感じているそうです。今では旅が中心にあって、日々の生活も楽しんでいるそうです。

子どもたちのパワー

双子の息子さんは、福井県では前例の少ない重症心身障害児でした。しかしへこんでいるヒマは無く、子どもたちに前を向くように背中を押されてきた、と話してくれました。

教科書やマニュアルが無かったからこそ「こどもたちが歩む道そのものがマニュアルになっていく」という考えがうまれたのかもしれません。

また、子どもたちには人と人とを繋げる不思議なパワーがあると感じているそうで、本人・家族だけでは難しい問題も、「こんなことをやってみたい」と呟くことで、面白い仲間が集まってくることも!

楽しむためにはガードを固めすぎないこと!

坪内さんは最初からバリアフリーを意識しすぎないようにしているそうです。「子どもたちとやりたいこと」を中心に「どうやったらできる」のかを考える!それが、ひょんな出会いやミラクルがうまれるきっかけにもなるし、次の挑戦に続いていく、とお話されました。

そして出会った方々との繋がりや、受け入れ側の地域の人同士の繋がりが、誰もが「住みやすい、優しい社会」を作っていくのかもしれません。

3.参加者の声

この日は宿泊施設や観光協会からの参加者もあり、坪内さんのお話を受けて、旅行者を受け入れる側としての貴重な感想・意見も聞くことができました。

Aさん(宿泊業)

医療的ケアについて(呼吸器、吸引など)を宿泊先のスタッフ全員が全て把握することは、なかなか難しいかもしれないとご意見をいただきました。しかし、大事なのは、医療的ケアを理解することではなく、「何とかなる」という言葉や姿勢だと感じていること、今後いつ誰から問い合わせがあっても「ぜひうちに来てください」「こんな時はこうできますよ!」と言えるように、スタッフ全員が同じ方向を向けるようになりたい。その構築をしっかり準備をしたいとお話しくださいました。

Bさん(観光協会)

バリアフリーの要望やそれらの声に応える施設は年々増えているようですが、必要なケアは一人ひとり異なるため、一律の設備を用意するよりも、坪内さんのように直接宿と対話して理解ある宿を一つずつ増やしながら積み上げていく形が確実なのではと感想をいただきました。

そんな中で、過去に地元のボランティアによる車椅子の方の入浴介助の事例を挙げ、こうした地域の「人の手」によるサポートを気軽に頼める仕組みづくりの必要性も確認しました。

また、会の最後に参加者から、「バリアがあっても対応策を考えてくれる受け入れ側には、是非行ってみたいし、私たちが出発してみることも大事な一歩なのではないか」と感想をいただきました。

アンケートでは

「ハード面のバリアをどうやってソフト面でカバーしたのか。その人の気づきスキルで乗り越えた人と人との繋がり。宿泊施設としてというよりも人として寄り添い満載なストーリーが聞けて良かった。」

「大変な状況の中でも、叶えていく!子どもたち、そして家族が一歩進む先には、動いたからこその出会いや経験が広がって行きますね」といった声が寄せられています。

今後の予定

今後のお知らせは、ててとて旅行舎の「イベント」欄に掲載しています。

▼イベントページはこちら

https://tetetote-travel.jp/event

※本相談会は、第一三共「思いをつなぐ」次世代応援プログラムを受けて実施しました。

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